ジョギングでカロリーを消費するには距離は長く、20分以上の継続が大事、とはよく言われることですが、そのメカニズムはなぜか知っている方はどのくらいいるでしょうか?
そもそもジョギングと距離・時間はカロリーと直結するのでしょうか?
そんなメカニズムを知らなければ効果もやる気も半減。だからこそ今回はこの記事を読んで、皆さんに20分以上走ったほうがいい理由をわかっていただけたらと思います。
ジョギングで消費するカロリーと距離・時間は関係しない
ここで大事な前提を初めに話しておくと、ジョギングで消費するカロリーと時間は直結しません。
同じスピードで5分走れば5分のエネルギーを消費しますし、10分走れば倍のエネルギーを消費します。関係するのはそのカロリー消費にどのエネルギーが使われているか、ということ。
車で言えばハイオクなのかレギュラーなのかが、車の種類によって変わりますね。これを人間は、走る時間によって自らエネルギーの種類を変更しているのです。これは距離でも同じことです。10キロ走ってもそのエネルギー利用が乳酸の人もいますし、ほとんど糖質の人もいます。
ですから距離も結局はカロリーと直結というわけではなくて、あくまで指標に過ぎず、大事なのはどのエネルギーを使うかということになります。
20分のメカニズム。エネルギー系
どのエネルギーを使うかが大切だと分かったところで、もう少しエネルギーについて書きたいと思います。
まず人間が使うエネルギーを大きく分けると、クレアチン、糖質、脂肪、ケトン体、乳酸と言われています。
クレアチンとは、いわゆる短距離のダッシュに使われるエネルギー。数秒走る分しか蓄えることができない代わりに爆発的な力を発揮できます。もしあなたが400mの選手になる予定があるのなら、このクレアチンはお財布と相談してぜひサプリメントとして摂取すべきです。
さて、クレアチンが切れたときに使われるのが糖質です。グリコーゲン、とも言われます。皆さんマラソン前に頑張ってグリコーゲンローディングしますが、実はこれも使われる量は限られています。
そして後半になればなるほど脂肪へのエネルギー転換が高まっていきます。ですから、この脂肪がエネルギーになるタイミングに注目することが大事なのです。ちなみにこの脂肪が使われやすくなる時間が20分と言われています。
更にジョギングで脂肪を燃焼を加速させる方法を、【ジョギングでカロリー計算】脂肪を消費しやすくする3つの方法!の記事で詳しく解説しています。
距離は関係なく、20分以上
ジョギングの効果は、痩せる事と、毛細血管を発達させること、そしてミトコンドリアが脂肪を利用しやすくする身体にすることです。そしてこの効果全てがしっかり現れてくるのが「20分」ということになります。
そこからはもちろん、20分よりは30分、30分よりは40分の方が効果が出やすいことは言うまでもありません。こういう視点で見れば直結はしていませんが、時間をある程度考慮してジョギングするのはいいことですね。
しかし実際には、20分走り続けられない人もいるし、もしくは家が都内で信号だらけ、なんて人もいるでしょう。でも、このエネルギー系のメカニズムをしっかり知っていれば「途中で止まっても大丈夫」ということがわかるでしょう。
ようは、クレアチンや糖質が使われ切った体は脂肪をエネルギーに利用するのは前述の通りですね。
クレアチンは実は体内で再合成しますが、糖質はそんなことありません。残りは乳酸とケトン体ですが、乳酸はそもそもスピード練習のような速いペースでないと発生しませんし、ケトン体に至ってはすべてのエネルギーが使われ切ったときに脳を通過するエネルギーと重宝されるもともと「切り札」的なエネルギー。
そんな体の残りのエネルギーは、信号で止まろうが途中でウォーキングに切り替えようが、もう「脂肪」しかないのです。ですから、初心者ランナーの方は脂肪を燃やすために、10分ウォークと10分ジョギングの繰り返し、というようなメニューでも実は十分。
もっと言えば、シリアスランナーも信号で止まってしまった、などということもエネルギーの観点に限って言えば気にしすぎる必要はないのです。
ジョギングをすることは、色んな効果を体にもたらしてくれますがその効果が出るのはどのくらいの期間が必要なのでしょうか?詳しくは、ランニング効果っていつ頃出てくるの?その期間や時期は?の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。
まとめ
ジョギングでカロリーを消費するためには時間と距離はあくまで指標に過ぎないことが分かっていただけたでしょうか。
とにかく大事なのはどんなエネルギーが使われているのか、それを意識して効率的なジョギングができるかどうかです。ぜひ毎日の練習で活かしてみては?
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